Gelateria vIvo
パンとジェラートの懸け橋に
ジェラパネを
クライアントについて
2005年にベーカリー「パネッテリアヴィヴォ」をオープン。来る度に発見と驚きがある、毎日美味しくて新しいパン屋としてたくさんの人に愛されています。その姉妹店としてオープンしたのがジェラート店である「ジェラテリアヴィヴォ」。今までパン屋さんとして利用していた店鋪を改装して新たにオープンしました。
依頼内容
新たにオープンするジェラート店のブランディング
依頼理由
“パン屋さんの姉妹店として新規でジェラート店を計画するにあたり、どんなお店にしたら良いか、どんな客層をターゲットにするべきか、そのためにはどんなアプローチをするべきか、という根本的な相談からFDに依頼しました。
依頼からオープン予定日まで2ヶ月弱しか準備期間がありませんでしたが、頻繁に打ち合わせを重ねて短期間で提案を進めてもらいました。“
提案内容
vivoの特徴はなんといっても人気のベーカリーがベースであるということ。長年パンにこだわってきたお店だからこそ出来るものがあるのではないかとFDは考えました。
複数回に渡る打ち合わせを重ねた結果、パネッテリアとはまた違ったコンセプトで店舗の空間デザインやロゴ、商品パッケージなどあらゆる要素のデザインを行うことに決定しました。
ヴィヴォのイメージしていることと、パンとジェラートという可能性をあらゆる角度から考え、ヒントを得たのがイタリア発祥の「ブリオッシュ・コン・ジェラート」。温かいパンのブリオッシュに冷たいジェラートを挟んで食べるスイーツで、イタリアではおやつとしてだけでは無く、朝食や食事の代わりとしても食べられています。これを宇都宮の人たちにも楽しんでもらいたい!との思いから提案したのが「ジェラパネ」です。ジェラートとパン(イタリア語でパネ)を組み合わせた造語で、ヴィヴォのオリジナル。
イタリアではブリオッシュのみがジェラートを挟むパンとして使われていますが、vivoではブリオッシュのほかにメロンパンやフレンチトーストなど、毎朝焼き上がる色々な種類のパンでジェラートを挟むことが出来ます。
今回課題となったのが、質の高いなめらかなジェラートを店頭でどう保つかということ、また一方でジェラートの魅力の一つであるカラフルなショーケースをどのように見せるかということでした。
vivoのジェラートは、オーナー様が素材ひとつひとつにこだわり抜いた質の高いジェラートです。その質を一切落とすこと無くお客様に提供するにはどうしたらよいか考えた結果、ヴィヴォが採用したのは密閉度の高い寸胴容器に入れる、中身の見えない密閉型のショーケース。ジェラートは空気に触れた瞬間から結晶化が始まるため、少しずつざらついた食感に変わっていってしまいますが、密閉型のものは空気にあまり触れないため、つくりたてのなめらかな舌触りのまま召し上がってもらえます。一方で、一般のジェラート店のようにジェラートそのものを目で見て楽しむことができないことが難点です。
ジェラートの味が想像できるデザインを。
FDが考えたのは、ジェラートの『味の印象』をイラストで表現すると言うこと。そこで、イラストレーターのアライマリヤさんに依頼して、実際にジェラートを食べてもらい、浮かんだイメージをなるべく抽象的なイラストにして頂きました。あえて素材の写真では無く抽象的なイラストにしたことで、写真よりも食べた時のさっぱり感や口いっぱいにフルーツの味が広がる感覚をイメージしやすくしました。例えばフランボワーズは酸味が特徴的なので、輪郭のはっきりしたイラストを。また、ももは食べた時にジュワッと果汁が広がる感覚を色彩のにじみで表現して頂きました。
vivoのブランドカラーは、手作り感やパンを連想するクラフト紙の紙袋のようなブラウンにしました。ロゴにもその要素を取り入れ、なめらかな手書きの筆記体で作っているひとの存在がそこから感じられるようにしました。
他にも、店内全体を白や白木特有のミルキーな色に統一することで、パンやミルクを連想させながら、同時にショーケース上に置かれたカラフルなフレーバー紹介POPとの対比にもなるのでポップに視線が集まります。
また、SNSでの情報拡散にもひと工夫。来店客がイートインスペースで写真を撮ると、ジェラート売り場とその後ろにあるパンも一緒に映るような配置にしたのもFDの提案です。ジェラート売り場の腰壁に貼られたタイルはまるでジェラートをひっくり返したようなめずらしいデザインなので、SNSでもすぐにvivoの写真だとわかり、宣伝に繋がります。
ジェラートを入れるカップも、他のお店にはないクラフト色のカラーでvivoらしさが感じられるデザインにしました。
成果・効果
今回開店に向けての準備行程をオープンする前からSNSを通して発信しました。多くの方にフォローして頂き、期待と口コミが広がったことで、プレオープンの時点で行列ができました。
現在でも、インスタグラムやFBなどのSNSを通しての情報発信をサポートしており、数多くのフォロワーに支持されています。
Category
- ・ブランディング
- ・CIデザイン(ロゴデザイン・ブランドコンセプト構築他)
- ・グラフィックデザイン
- ・パッケージデザイン
- ・WEBデザイン
Schedule
- 制作期間:2016年3月〜5月
- 実施期間:2016年5月3日オープン
Project Member
- Brand Design:鈴木裕也
- Photograph:鈴木裕也
- Graphic Design:鈴木裕也
- Package Design:鈴木裕也
- Illustrator:アライマリヤ
- WEB Design:鈴木裕也
- 施工:カクニシビルダー