宇都宮大学工学部 ブランディングプロジェクト

project info宇都宮大学工学部 ブランディングプロジェクト

  • 宇都宮大学工学部

    https://www.eng.utsunomiya-u.ac.jp/
  • 宇都宮大学工学部は、1964年の設立以来、光工学、ロボット工学、人間と感性の工学、工農連携など、多彩な研究分野を特色としています。 同学部の教育プログラムは、堅固な工学の基礎知識を土台としながらも、光工学、データサイエンス、デザイン思考に特化した先進的なカリキュラムを展開。専門性と学際的視野を両立させた人材育成に力を注いでいます。2年次からは応用化学、機械システム工学、情報電子オプティクスの3コースに分かれ、各分野の深い専門知識を習得できる構造となっています。

  • Client DATA

    • 地域/栃木県宇都宮市
    • 業種/教育機関(国立大学法人)
    • 制作期間/2021年7月〜
  • DELIVERED

  • ブランディング, リブランディング, グラフィック, ロゴデザイン(VI、ロゴのみ), ツールデザイン(名刺、封筒、紙袋), 販促物デザイン(チラシ、リーフレット、ポスター), WEB, フォト&映像, プロモーション映像

  1. 1. 現状

    宇都宮大学工学部は2019年に従来の分野別学科から「基盤工学科」として統合を行いました。しかし統合から2年が経過した2021年時点でも、この変化の意義やメリットが高校生、保護者、さらには現在の学生にも十分に理解されていない状況でした。専門性の高い研究内容は「難しそう」「地味」という印象を持たれがちで、特に女子学生の志望者数も伸び悩んでいました。のどかで自然豊かな環境で質の高い研究が行われているという宇都宮大学の真の魅力が、適切に伝わっていない状況がありました。こうした背景のもと、当社に制作の依頼が寄せられました。

  2. 2.課題

    統合学科の複雑なカリキュラム構造と進路の見通しが分かりにくく、高校生が将来像を描けない状況でした。各コースの研究内容は他大学と比較しても特徴的で面白いものであるにも関わらず、専門的すぎて一般には伝わりにくい状態でした。また、学内でも学長から各教員まで異なる視点で学科の魅力を語るため、統一されたメッセージが存在しませんでした。さらに、ブランディングという形のないものに対する予算確保も困難で、段階的なアプローチが必要でした。 加えて、工学部に対する「堅い」「とっつきにくい」といったイメージを払拭し、高校生や保護者にとっても親しみやすく、魅力を感じてもらえる表現が求められていました。

  3. 3.解決

    FRONT DESIGNでは、「CROSS OVER(分野横断)」というキーワードを中心にコンセプトを設計し、幅広い分野を柔軟に学べる環境としての価値を打ち出しました。「Cross Over=超えて渡る」という独自の教育理念のもと、従来の学問領域の枠を超えた横断的な学びを推進し、22世紀の社会をデザインできる創造性豊かな人材の輩出を目指すという大学の志を「CROSS OVER -22世紀をデザインせよ-」というキャッチコピーで表現しました。 表現においては、都市型大学のスタイリッシュさではなく、地域に根ざした穏やかな学びの環境と高度な研究が共存する”等身大”の大学像を描き、高校生が進学後の自分をイメージしやすいよう、リアルな表情や言葉を活かした構成にしました。専門的な研究内容を一般向けに翻訳し、パンフレット、映像、Web等の複数媒体を連動させ、ターゲット別に最適化した情報設計を実現しています。

【パンフレット】

親しみやすく内容のある“読み物”として構成

単なる学科案内ではなく、高校生が「思わず読みたくなる」ような構成へと再設計しました。
1ページ目には学生の自然な笑顔写真を大きく掲載し、あたたかく親しみやすいトーンで読み始められるよう工夫しています。
研究紹介では、専門性の高い内容を高校生にもわかりやすく伝えるため、徹底して言葉をかみ砕き翻訳。各コースの特色や魅力を横断的に紹介し、CROSS OVERの考え方を視覚的にも伝えました。
また、研究に取り組む学生や教員の姿は「身近な憧れ」として感じてもらえるような距離感で描き、地域との連携実績や卒業後の進路も具体的な数字とわかりやすいアイコンと共に提示。工学部の魅力を多角的かつ実感を持って伝えられる構成を目指しました。

【映像】

リアルな声と表情で伝える、大学のいまと未来。

従来のナレーション型説明動画ではなく、教員や学生が自分の言葉で魅力を語るインタビュー形式を採用しました。
学科紹介映像では、実際の授業風景や研究現場での自然な表情を収録し、視聴者がリアルに大学生活を想像できる構成に。OB・OG企業訪問映像では、「大学→社会人」のストーリーを具体的に可視化し、高校生が将来の道筋をイメージしやすくしました。企業との撮影調整や許可申請を丁寧に行い、実際の職場でのインタビューを実現。YouTube運営を大学側が行う中で、再生回数向上とPR効果を両立する内容として制作しました。

【web】

多層的ターゲットに応えるWeb設計

高校生、保護者、企業、研究者—それぞれ異なるニーズを持つ人たちが、迷わず欲しい情報にたどり着けるよう導線を設計。パンフレットと同じトーンやデザインで統一感を保ちつつ、Webならではの詳しい情報提供ができる仕組みを作りました。
受験生には動画やキャンパスライフの紹介で「ここで学ぶ自分」をイメージしてもらい、企業の方には研究連携の可能性を分かりやすく紹介。各コースの特設チラシとも連動させて、複雑なカリキュラムも段階的に理解できるようにしています。
専門的な内容も親しみやすくデザインし、基盤工学科の新しさと可能性を直感的に感じられ、どんな人でも必要な情報にスムーズにアクセスできるサイトを目指しました。

その他の事例紹介

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